「福岡県西方沖地震」特報 その1
3月22日に発生した福岡県西方沖地震に際してはこのホームページを通じてお知りあいになれた多くの方々にご心配をかけました。
暖かい励ましの言葉をいただきありがとう御座います。
被災写真の整理が進まず更新が遅れていて申し訳ありません。
今回は「特集その1」として気象庁・港湾局等関係機関からの発表記事を見ていただければと思いまとめてみました。
まだ地震の正式名称がつけられていないようで、報道機関によってまちまちの呼び方で報道されていますが、主流としては「福岡県西方沖地震」と呼ばれています。
震源地は歴史に興味をお持ちの方にはお馴染みの「金印」の出土で有名な志賀島北西の沖合で、余震はこの震源地から南北方向の延長線上が震源となりまだ時々起きています。
発生後気象庁より報道機関に発表された第一報【発生1時間45分後】の資料です。
拡張子がpdfになっていますので、アクロバットリーダーで開けます。
興味のある方は参考に見てください。
http://www.seisvol.kishou.go.jp/eq/gaikyo/kaisetsu200503201230.pdf ←当時の最新情報であり、既にリンク先に書類が残っていません。現在はこちら別サイトで閲覧可能(2014/7追記)
次は発生4日後に発表された資料です。
直後の被災写真と撮影位置的な関係を表示した地図もあります。
http://www.seisvol.kishou.go.jp/eq/gaikyo/kaisetsu200503241430.pdf ←当時の最新情報であり、既にリンク先に書類が残っていません。現在はこちら別企業のサイトで閲覧可能(2014/7追記)
幸い発生日時が日曜日で一般家庭では火をあまり使わない時間帯でもあったので火災の発生は福岡県内では聞いていません。
また不幸にも亡くなった方は、ブロック塀の倒壊による犠牲者の一名だけのようです。
規模的にはマグニチュード7、福岡市・前原市・糸島郡内で震度6弱と公表されています。
地盤の性質により大きく違ってくると言われていますが、建物を設計する時の構造計算に加味される地震の加速度(ガル)を調べると、福岡市内よりも西側の佐賀県唐津市や伊万里市の方が大きな値を記録しています。
k-net地震速報のURLを添付しておきますので、興味のある方は一覧下さい。
http://www.k-net.bosai.go.jp/k-net/news/20050320105300/ ←サイト引越しによりURLが「こちら」に変更になっています(2014/7追記)
港湾関係の被災状況は次のURLで見ることが出来ます。
http://www.hakata-port.go.jp/hisai/ ←既にサイトが引っ越しています。現在はこちら別サイトで閲覧可能(2014/7追記)
スマトラ島沖地震及びインド洋津波災害情報は下のURLから見ることが出来ます。
http://www.pari.go.jp/
国土地理院発表の写真(航空)ですが、被害状況は判別しにくいけど面白いので・・・
http://www.gsi.go.jp/BOUSAI/FUKUOKAJISHIN/photo_fukuoka/H17fukuoka.htm
4月6日九州大学医学部百年記念講堂で「震災フォーラムin九大」が行われ私も友人を誘い参加しました。
地震発生直後から九州大学の各研究分野独自で調査された多面的な調査結果を持ち寄って発表・意見交換を行い総合的な視点から今後の復旧に役立てようという趣旨で開催されたと聞いています。
市民向けに開放されたフォーラムで、発表者も専門的な言葉を避け、理解しやすい発表でした。
参加者は大ホールの固定椅子では収容できず補助椅子まで用意されていました。
資料がほしかったのですが、まだ、まとまっていないとのことで配布されませんでした。ホームページ上に公表するとのことでしたから公表され次第お知らせします。
地方版より地域の被災状況を転記
福岡市西部・前原市・糸島郡をエリアに地域の情報源として頑張っている地方紙「糸島新聞社」のご好意で記事の一部を掲載します。
創刊は大正時代で90年以上の歴史もあり、郷土史発刊等地域に根付いた唯一の報道機関です。
写真が表示されるまで少し時間がかかるようです。
●3月24日福岡県西方沖地震特別号
正式コメントの後に 筆者注:と記入があるところは 「IT長糸の風」 ホームページ編者のコメントを加筆しました。
震度6弱の地震、各地に大きなつめ跡
糸島地震から106年ぶりの大地震
3月20日午前10時53分ごろ、福岡市の北西約40キロの玄界灘を震源とする強い地震が発生、糸島地区で40人がけがをしたり、住宅や道路などに被害が出た。特に震源に近かった西区の玄界島では住宅16棟が倒壊、ほとんどの島民が中央区などに避難した。前原市でもマンションで壁や柱に亀裂ができ、危険なため住民の一部が避難している。本紙では、地震直後から糸島地区の各地を取材、写真と記事を掲載した特別号を発刊した
写真提供:糸島新聞社
亀裂が走り、液状化現象が発生した志摩中学校グラウンド。
筆者注:海岸から数百メートルの位置で標高も低く砂質土と思います。
写真提供:糸島新聞社
前原駅舎内では階段が壊れたり、建物に亀裂ができた。
写真提供:糸島新聞社
被害が大きかった前原東のマンション。
写真提供:糸島新聞社
ビデオやDVDなどが散乱したレンタルショップ。
写真提供:糸島新聞社
前原市の瑠璃幼稚園・うるう保育園では卒園式最中だったが、幸いにけが人はなかった。
筆者注:私もこの卒園式に参加していてこの子達と同じ体験をしました。副園長の的確な指示で、落ち着いて行動し無事避難できました。卒園証書を渡し終えた直後の被災で、他の行事は中止とし後日残りの行事は行われました。
写真提供:糸島新聞社
県指定文化財の石橋が壊れた志摩町の桜井神社。
写真提供:糸島新聞社
屋根の応急修理を手伝う消防団員。(志摩町野北地区)
筆者注:地域組合立消防の外に各地域に分団があり、彼たちの存在は地域住民にとっては頼もしい存在です。長糸地区も数軒の応急処理依頼に対応したり、独居老人の家を巡回し安全の確認と勇気付けにと活躍していました。
写真提供:糸島新聞社
ブロック塀が倒れ、下敷きになった乗用車。(志摩町野北地区)
筆者注:福岡市内では残念ながら一人犠牲者が出ました。
写真提供:糸島新聞社
屋根瓦の大半が落ちてしまった家屋。(二丈町片山地区)
写真提供:糸島新聞社
石の鳥居が倒れた西区宮浦の三所神社。
写真提供:糸島新聞社
道路にできた大きな亀裂。(西区西浦地区)
筆者注:この現地は確認していませんが、4月6日現在で九州大学の調査班の話では、志賀島地区ではクラック(亀裂)の成長が、いまだに続いている箇所があるそうです。
写真提供:糸島新聞社
屋根にビニールシートをかけた西浦地区の住宅。
筆者注:屋根に被害を受けた家屋は方位に関係なく地域的なばらつきがありそうだし、寄棟に被害が多発していたように思います。
写真提供:糸島新聞社
がれきの後片付けに追われる住民。(西区西浦地区)
筆者注:聞くところによると、余震で危険な為、農業用のビニールハウス内で寝泊りしている家族もあるということです。