熊野神社の寒禊ぎは、白糸地区の熊野神社に於いて、12月17日の深夜から準備される。
毎年12月17日深夜(18日0時)に開催されていましたが、2014年より12月第三土曜日深夜(日曜日午前零時)開催に変更になりました。
名勝白糸の滝の下流の「みそぎ場」に年男の未婚青年を選び、この男性を中心に「みそぎ行事」を行う。
- 写真で綴る寒みそぎ祭のすべて
- 平成15年12月17日
- 平成16年12月17日
- 平成23年12月17日深夜(18日午前零時)
- 平成26年12月20日深夜(21日午前零時)
- 平成28年12月17日深夜(18日午前零時)
- 平成29年12月16日深夜(17日午前零時)
祭りの流れ
18日午前0時、一番太鼓を合図に神殿に集まる。
二番太鼓で祭典が始まり、おはらいとおみきで無事に行事を終えるように祈り、三番太鼓で締込み一つになった男たちは、提灯とたいまつを先頭に一斗桶をかつぐ年男二人が続き、五、六十人が一団となって「みそぎ場」まで約二百メートルをひた走る。
一斗桶の中には旧暦で12月ある年は一升二合、13月の年は一升三合の米を入れ、宮司が禊払いを行う中でその米をとぐ。
その間他の者は、氷柱の立つ冷たい川水に腰までつかって身を清め水をかけ合う。
年男によってとがれた米を境内に戻って露天釜で炊き、お礼とお願いの祭事を行いそのご飯を高く細くつみあげて熊野神社の祭神であるイザナギ、速玉男命、事解男命、大山祇命にそれぞれ一盛づつと観音様に一盛の計四膳を供え、数日後その傾き方によって年の豊凶を占う。
また、参詣者には刃物を使うと栄養が落ちると山伏の言い伝えから、包丁を使わずに手でちぎったコンニャクを使った混ぜご飯で作った特大のおにぎりと刃物を入れない長いタクアン、青菜漬けがふるまわれる。
行事が終わるのは四時近く、帰路につくころには冬の夜がしらじらと明ける。
また、熊野神社には古文書が残っていないため、寒みそぎについても定かな事はわからないが、流行病のため地元の人が死んでしまったので山伏が荒行を行ったのが始まりといわれている。その後、無病息災、五穀豊穣を祈る祭りになった。(この説明は、長糸公民館に所蔵されている文献から抜粋しました。)
注:アンダーライン部分は諸説があり、地区の古老や神官にお尋ねし、後日修正します。