五年生にGuest Teacherとして「長糸の米作り」について話をしました。

7日(金)午前(11時~)表記の授業の手伝いをしました。
昨年作った資料(パワーポイント)に一部追加や手を加えデジタルテレビを使い図書室での授業です。
田植えが済んだ田園の風景(表川付から長野・飯原方向の眺望)

最初に長糸では何時頃から米作りがあっていたのだろうと問いかけました。
 この事については授業で習ったことを覚えていたのか殆どの子が挙手をし元気に答えてくれました。
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続いて、「お米についての豆知識」と言う事で、米は世界の三大穀物の一つであり、ジャポニカ米・インディカ米・ジャパニカ米に大きく区別され、含まれるデンプンの種類により、うるち米・もち米と区分され、酒米(山田錦:糸島産は全国的に有名で長糸にも耕作者は多い)についても少し触れました。
 古い資料しか入手できなかったけど、日本で作られている米の銘柄20種類の内、主に長糸で作られている銘柄と、古代米と言われブームにもなっている赤米・黒米についても触れました。
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続いて、歴史的なことについて発掘調査された遺跡や古墳から想像すると既に長糸に人が住んで集落を構成し耕作をしていたであろうと言う事、既に戦が行われていた痕跡が古墳から想像されること、ネットに当時の生活の様子が分かる絵があったので一部加筆して生活の想像図も使いました。
また、長糸には遺跡や古墳が多いことにも触れました。
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長糸の米作りについては、長糸の住民として知っておいて欲しい「主基斎田」についての話に入りました。
昭和3年、主基斎田候補に上がり村民みんなが期待していましたが、最終的には脇山村(現在の福岡市早良区脇山)に決まり村民はがっかりしました。
「落胆するだけではいけない。このまゝでは長糸村は衰退する。」と、当時の村長「井上俊一氏」の掛け声でこれを契機に ①真直ぐな道を作ろう と現在の県道「前原富士線」の基線となる道づくり ➁時間を知ろう と役場にモーターサイレンの設置 ③毎年村民が一堂に集まり話し合おう と「村興大会」が行われ、現在の「長糸郷土振興大会」に引き継がれ、今年で98回目と続いていること、献穀米の奉納にはもれたが、大嘗祭に使う藁を奉納する様ご下命があり藁を奉納したことや御大典を祝って村内の各お宮で祭典が行われ、長糸尋常高等小学校でも御大典を記念し運動会も開かれたことについて触れました。(スクリーンを見て当時の学童数の多さに驚嘆の声が聞こえてきましたし、尋常科のみで卒業する人が多かったとおうちの人に聞きましたと言う声もありました)
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昭和8年の新嘗祭に献穀した事と昭和60年の新嘗祭にも献穀した実績があり明治時代から海外の博覧会で入賞したり九州各県共進連合会では度々一等賞を獲得するなど米作りに熱心な地域であり美味しい米が作られていること、と昭和8年の献穀の様子を当時の記録写真に基づいて伝えました。 (蛇足:昭和8年、献穀斎田の太田主「井上重助」氏は村長「井上俊一」氏の父親で私の曽祖父に当り「井上俊一」氏は私の祖母の兄です)
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本題に戻り、昭和30年代までは牛馬や人手による稲作が機械化されて来た事、稲作農家が激減し稲作面積も激減して来た事、ただ、農家数は減少しているが稲作面積が僅かだが増えていること、を統計表とグラフを基に何故だろうと考えてもらうと子どもなりに適格な分析判断をした考えを述べてくれました。
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稲の害虫や病気について主なものを説明し、平成25年に学校実習田が、被害を受けたことも示しておきました。
この時は今の五年生が2年生の時で記憶に残っていたようです。
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稲作にはきれいな水が必要で川から田に水を引くために作られた堰堤の移り変わり(堰板方式から自動式へ)や昔、長野川から引きこんだ羅漢川水系で水騒動があり現在もそこの堰については、この水利に頼っている範囲と該当する八行政区の水利関係の代表者が毎年田植え前に集まって取水時間の取り決めなどの協議を行っている事などにも触れ、川のきれいな水と環境を守るため地域住民総出で川土手の雑草刈りや田に水を引き込む溝を守るための溝浚えに共同作業を続けている事も伝えました。
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最後に授業二日前の実習田の様子を示し、数年ぶりにオタマジャクシの姿を見掛けたけど、中干しがそろそろ始まるのでオタマジャクシが無事に育ってくれるだろうかと心配だと言う事も伝えました。
授業の終わりには質疑も活発に出て地域の稲作に興味を持ってくれたことは嬉しく感じました。

 

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