前回は地震エネルギーの恐ろしさを目の当たりにしましたが、特報その2では長糸地区の記録写真の一部をお知らせします。
地震動によるスギ花粉の一斉飛散状況
写真提供:吉丸将史氏
写真提供:吉丸将史氏
山全体を揺らしスギ花粉が一斉に飛散した状態を、情報工学専攻の大学院生「吉丸将史(よしまるまさふみ)」君が撮影していました。
私も当日、出先から戻るために乗ったタクシーの運転手が「揺れを感じ、車から降りて山の方を見たら山全体から白い蒸気が噴出したように感じた」と話してくれました。
新聞紙上でもこの現象について諸説が出ていました。
宇美八幡宮の狛犬(こまいぬ)が地震の揺れの方向を如実に示す
阿吽(あうん)像が二基とも南側方向に移動していますので、長糸地区の揺れ方向は概ね南北に揺れたのだろうと想定できる証拠のひとつです。
台座と狛犬のズレをはっきりと見ることができます。
当日の国土地理院の発表では前原市は9cm南側に移動しているとの事です。
長野地区にある納骨堂の屋根瓦の落下状態
堂の西側には長野川があり、この流れ沿いに被害が見受けられます。
この屋根のように「寄棟(よせむね)=宝形(ほうぎょう)とも言います」タイプに被害が多かったのも興味深い現象です。
飯原地区民家の屋根被災状態
写真提供:廣川氏(飯原)
写真提供:廣川氏(飯原)
前原市内の屋根被災はほとんど棟瓦に集中していたようです。
石造物の倒壊
神社の灯篭や民家の灯篭の倒壊がかなりありましたが、おおむね揺れ方向に倒壊しています。 墓石も倒壊や移動しているものが多数ありますが、砂質土壌の地区では見かけない様でした。
倒壊はしなかったものの傷が入った氏神の大鳥居
南北方向に貫がある石造りの鳥居で柱の直径は90cm程度と思います。 揺れによるねじれで貫石を受けている柱部分の石が傷んでいます。
前原市多久地区の民家屋根の被災状況
通勤に利用しているバス停の近くの民家の屋根です。 この地区は長糸地区に比べ、被災戸数が多いように感じました。
志摩町での被災状況
写真提供:廣川氏(飯原)
写真提供:廣川氏(飯原)
志摩町桜井神社の近くの田にも液状化現象が見受けられました。
福岡市内の一部
天神地区の地元老舗デパート渡り廊下。転落は免れたが補修の為の補強をしてあります。
勤務先のビル周辺は、ほとんどこのように道路と建物間に被害を受けています。最近、補修が開始されていますが、モルタルで開いた口を防ぐ程度の簡単な工事を見かけます。恐らくすぐ沈下してしまうでしょう。
建物倒壊等の心配はないけれど、壁にクラックが入った建物も多い。