小蔵寺柴灯護摩法要(さいとうごまほうよう)体験記

小蔵寺に関する予備知識についてはこちら をご覧ください

◆編者は仏法に疎いため用語等に不適切な使い方や誤字があると思いますが、ご容赦願います。◆

小蔵寺より糸島平野の展望Image2

快晴とまではいかないが、糸島平野が展望できた。
幟の左に見える島は能古島、その先には霞んでいるが志賀島が見える。
左側、杉山の先に九州大学伊都キャンパスが見える。

 

it_logo白糸の滝

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今年は雨が少なかったせいか水量は少ないようだ。この滝は「不動明王」の尊顔に沿って流れる水があり他にも見る人によっては「大黒様か毘沙門天」が滝水を浴びておられて姿も見えるとの言い伝えがある。皆さん分かりますか?弘法大師もこの滝で行をされたと言う伝えがあります。

 

 

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真昼でも小屋の前の寒暖計は摂氏12度を示していた。
滝つぼ周りはさらに低温と思われる。 



 

it_logo小蔵寺

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近年10月の最終日曜日に法要が始まる前の様子。弘法大師も滝の行をされたと言い伝えがある由緒ある真言宗の寺院であったが、永い間途絶えていた。23年前現住職の岡公然師によりこの場所に再興された。白糸の有名な冬の行事「寒みそぎ」はこの寺の行事が起源との言い伝えがある。

 

白糸の滝前に設けられた護摩壇

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白糸の滝を背面に今日の法要の為の護摩壇が設けられていた。角材を井形に組み周囲をヒノキの葉で覆った護摩壇

地元有志の協力でヒノキの葉は集められ地元の消防団員も可搬式ポンプを用意し火災事故防止の為待機していた。


滝つぼへ向かう信者一行

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遠く山口県宇部市から大勢の信者が参列されており数人の方が白装束の姿で滝の行に向かわれた。

 

滝つぼにて

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岡導師の祈願を合図に滝行の信者も滝つぼに入る。

この先滝の真下まで進み滝の行に入る。

気温から推定し水温は摂氏12度以下と思われるし痺れるほどの冷たさと思う。

 

滝の行

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岡導師の先導で滝の行に参加した信者のスナップ滝つぼから滝下までの移動で足先は冷え切っているだろう。

一心不乱に経を唱える姿を間近にした編者もその気高い雰囲気に気が引き締まると共に身の振るえさえ感じた。

滝の行の中に高校生が二人参加していたと後で聞きその気概に感激を受けた。

 

護摩壇への放弓作法

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滝の行が終わり導師が道場に入られた頃合いを見計り行者装束の僧により道場四方の上空に向かい矢が放たれ最後に護摩壇に結界の矢が放たれた。

東西南北の各方向の空に放たれた矢は参列者が競って拾っていた。

端午の節句の破魔弓の由来はこの行事が起源か?

 

燭台の神火より点火

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放(法)弓作法の後に法刀作法等の結界の作法が滞りなく終わり参列の僧職により青竹の先に仕込まれた檜の皮部分から作られたと思う松明に点火された。

 

点火された灯明の火振り

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青竹の先に点いた火を大きな円を描くように振り回す作法が行なわれた。

二人の僧の呼吸の合った作法に全員見とれていた。

 

護摩壇に点火直後

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灯明より移された神火により護摩壇を覆った檜の葉が発する煙に風下の参加者は煙たさを逃れていた。

このすぐ後風向きが変わり導師が煙と猛焔による熱風に包まれたが微動だせずに祈願文を唱えられていた姿には神秘的な印象を受けた。

 

護摩木

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井形に組まれた護摩壇が炎を上げて姿を現した頃導師と僧侶により護摩木が読経の中、一枚一枚火中に投げ込まれた。

護摩木に託された参列者の願いを聞き届けたぞ!

との合図かの如く、この頃には炎は真上に向かって燃え盛っていた。

 

火渡り

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護摩壇と護摩木が燃え尽きた頃、炭火が敷きならされ(火伏せの行と表現した方が適切かも知れませんが)

清めの儀式が行なわれた後導師により火渡りの行がはじまった。

続いて僧職(修験僧)がまだ赤い色が少し見える炭火の上を素足で一歩一歩力強い足取りで渡り終え

 

参列者の火渡り

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法要に参列していた人達に交じり近郊の参列者も素足で火渡りの行に参加しました。

渡る前に手渡された守り札を手に、私も体験しました。

この行を行なうと無病息災の霊験があるそうです。

 

it_logo野点のお茶をご馳走になる

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式も無事終わり昼食をご馳走になった後、遠く山口県の宇部市から駆けつけて来られ今日の行事の手伝いをされて居た信者の方が点てられたお茶をご馳走になった。

遠来の信者の皆様ご苦労様でした。又来年もお会い出来る事を楽しみに待っています。

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